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サロン・ハウリン第16回レポート

2023/06/14

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レポート 弁護士 菅野典浩

サロンハウリン第16回は、「れいわ新選組」の共同代表である衆議院議員櫛渕万里さんをお迎えし、「新しい時代への新進政党の役割」をテーマに開催しました。
櫛渕さんは国際NGO「ピースボート」の共同代表を勤めながら、田中秀征さん主催の「さきがけ塾・専修科」で島弁護士と学んだ仲であり、2009年に民主党から出馬して初当選しました。その後、落選の憂き目にあったり、野党が離合集散する中で志が実現できないと打ちひしがれていたところ、山本太郎氏が一人で立ち上がって国民とつながって変化を生み出した姿を見て、もう一度挑戦してみようとの思いに駆られ、れいわ新選組の公募に応募したそうです。
島弁護士から、櫛渕さんに対し、山本代表は個人的には真っ直ぐな人物で表裏のない人と知っているが、党としてはいろいろな行動が重なってくると策略的で国民の信頼や期待に応えているとは言えないのではという厳しい意見が出されました。これに対し、櫛渕さんは、国民がそのように感じているのであれば、国民に対する説明が足りていないと素直に反省の弁を述べるとともに、今の国会について、戦う野党がいないことが問題で、国会で行われていることを国民に可視化することで国民とつながれると思うので、きちんと理解してもらえるように活動していきたいと述べ、民主主義への危機感を露わにしていました。
また、島弁護士から、今、政治家として活動することは楽しいのかという問いに対し、櫛渕さんは9年ぶりに政治の最前線に戻ってみて、ピースボート時代を含めたこれまで自分の活動経験を生かすことができる時代であり、新しい時代を選択肢として示せるなら国会議員として本望だと、政治家として活動する意味を見出していました。
最後に、島弁護士から櫛渕さんに対し、①日本の致命的な欠点は、政治家、官僚に、20年後、50年後の社会のグランドデザインを示すことができない点であると思うが、れいわ新選組はどのような未来を考えているのか?②ほかの野党との違いはどこにあるのか、という2つの質問がなされました。
これに対し、櫛渕さんは、①れいわ新選組は今の日本を救うというところからスタートし、今年の地方選で地方議員を当選させることができたといった段階なので、日本の未来を示せるよう議論を始めたところであること、②ほかの野党との違いは、積極財政に転じて、消費税をゼロにして国民生活にお金が回るようにしていくことを目指すと説明し、「戦う野党」としての立場を示していくことだと説明していました。

第2部は、れいわ新選組の政策等を含めた議論が繰り広げられました。
参加者から、積極財政に転じて国民がお金を使えるようにすることは正しいが、公債金を使えない現状の財政法を含めて財源論をきちんと説明できていないため、一部の熱狂的な支持にとどまり、国民からの支持につながっていないのではないかとの指摘がありました。
櫛渕さんは国民に分かりやすく説明するという点が不足していると反省しつつ、消費税を廃止してみるなど色々試してみればよいという発言をされました。これに対し、島弁護士から国民は消費税廃止を求めているわけではなく、消費税廃止を第一に掲げる段階で現実性がないと感じてしまうのではないかという問題点を指摘していました。
また、参加者の学生からは、中国など東アジアを含む外交政策をどのように考えているのかという質問もありました。この点、島弁護士から、外交においてはお互いにバランスを保つ力が働くが、海外から日本はこういう国であるという外交上の軸があるべきなのに今の日本はアメリカ追従で国としてのアイデンティーを失っている点が外交上の最大の危機であると説明し、櫛渕さんと問題意識を共有していました。
さらに、櫛渕さんが16年ぶりに懲罰動議で登院停止処分を受けたことや、改正入管法の採決に関連して山本代表に懲罰動議が提出されたことについて、れいわ新選組は単なる政治的パフォーマンスをしているにすぎないという批判をどのように受け止めているかという質問がされました。
櫛渕さんは、批判があることを受け止め、また登院停止期間は議場に立てないことから有権者に申し訳ないと反省しつつ、例えば、改正入管法の問題が明らかになって興味を持ってもらうことにつながるのではないか、さらに「戦う野党」を復活させ、良心ある政治家と連携して変化を起こす役割を担うという意味でも、これからも行動をしていかざるを得ないという趣旨の説明をしました。
これに対し、島弁護士から、政治の世界は最終的には多数決で決まるとしても、自らの考えを示すために抵抗する必要もあるから「パフォーマンス」といわれても国民にアピールすることはやっていってもらいたいが、パフォーマンスにもセンスの良いものと悪いものがあり、単に炎上するだけでなく、センスの良いパフォーマンスをしてもらいたいとエールが送られました。
最後に、櫛渕さんは、今の国会は、二世議員や既得権ある人など特殊な人たちの集まりになっていて、そのような人たちが物事を決めていることから、自分たちが国民とつながって意見を反映できるような役割を担えるよう頑張りたいと笑顔で決意を示してくれました。