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レポート 弁護士 吉田理人


第6回サロンハウリンのゲストは岸田ほたるさん。
岸田さんは学生時代から環境団体のボランティア活動に参加、大学卒業後、複数の環境団体で働き、その後、国政政党(野党)の職員となり4年目を迎える現在、政務調査会で環境問題、原子力問題、消費者問題を担当されています。

政党職員となる前は、環境団体FoE Japanの職員として法律制定のためのロビー活動を行い、与野党を問わず多くの国会議員と話をする機会があったとのことです。そのような活動の中で、立法府の側は市民活動を知らないし、市民団体も立法府のことを知らず、お互い誤解している部分があると感じ、両者をつなげるような活動をしたいと思うようになったとのことでした。
そのような想いを抱く中で、某政党から、環境政策の立案をできる人を探しているという話があり、自身が政党職員となることによって、立法府と市民をつなげる活動ができると思い政党職員となることを選択しました。

話題は7月に行われた参院選挙に及びます。
今回の選挙で野党側が負けたことについて、野党間の調整を行う時間も十分ではなく、調整ができなかったこと、ウクライナ問題、物価高など政治的関心が高いと思われる問題に対して、どの政党も明確な回答が出せていなかったことなどを敗因としてあげられました。
野党は批判ばかりしているという世間の意見については、批判は必要だが、批判と合わせて提案を行うことが大事だと考えている。政策提案についても理想だけではなく、実現可能な政策を示し、政権を取ったら、政策を全力で実現していくという姿勢が大事だと語っていました。

また、自身が環境団体職員として法制定に関わった経験から、政府与党が環境問題に積極的に取り組む姿勢が見られない現状について、環境団体側も理解ある議員(主に野党議員)とばかり話をしていて、与野党を問わず理解者を増やそうとする活動ができていないといった問題があるのではないかとの鋭い指摘もありました。
敵対姿勢になると相手も閉じてしまうから、批判ばかりではなくきちんと対話できる関係を作ることが重要だと話していました。

政党職員としてストレスを感じていることはという質問に対して、議員が存在感を示そうとして、政策担当と調整をしないまま発言をしてしまい、そのことによってより良い政策実現が難しくなる場合があると、政党職員ならではの率直な答えが聞けました。

休憩をはさんで始まった第2部では、会場参加者も加わり、なぜ野党が勝てないのかといった疑問からはじまり、議会制民主主義の意義、民主主義における野党の役割についてなどについて活発な議論がなされました。
会場参加者を交えて政治の議論がはじまると、自然と会場には活気が溢れてきます。
政府与党の議員から野党を無視・軽視するような発言が報道されるなどする中で、野党側からも自らの役割をしっかり伝えなければならないという意見もありました。
野党に期待するからこその厳しい意見などもありましたが、岸田さんも参加者の意見を熱心に聞き、質問にも丁寧に答えていました。

今後の自身の目標について、市民団体の声をしっかりと立法府に届ける仕組みを作りたい。そこからまっとうな議論が始まると思うと話されていました。

政党においてはあくまで議員が中心で、自分はそれを支援するのが役割だと語りながら、環境問題に関する政策については、時に職を辞する覚悟も持って議員と話をすることもあると語っており、岸田さんの芯の強さを感じました。
国会の場でも吊し上げや、人格否定ともとれる発言がされる場面があるが、自分の正しさのみを主張するのではなく、お互いがお互いの正しさを持っているということを理解した上で、相手を尊重して議論することが重要だと真摯に話す姿からは、こういう考えのできる人物に議員になってほしい(岸田さん自身が議員になったらいいのでは…)と思わずにはいられませんでした。